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まいたびブログ

毎日新聞旅行(東京)「まいたび®」公式ブログです。
国内・海外登山、講師同行「風来人」などツアーの添乗記やトピックス、「旅」の素晴らしさをご紹介するなかで、
旅を楽しむ心がふんわり広がっていく、そんなことを夢見ています。

本宮山と三ツ瀬明神山

2023年12月27日


写真1.JPG明神山 馬の背

2023年11月14日(火)1日目
11月に入りさすがに朝晩は寒くなってきました。東京駅にご集合されるお客様の出で立ちもダウンや毛糸の帽子、手袋など寒さを感じさせますが、天気予報は2日間とも良さそうなので皆さん笑顔で歩いてきます。
今回ご一緒する添乗員は吉岡&岡田、ガイドは朝妻が務めさせていただきました。

写真2_1.jpg足柄あたりからの富士山

東京駅出発後は渋滞に巻き込まれつつ、途中雪化粧した富士山を眺めつつ、本日の目的地である"くらがり渓谷"に到着。

愛知県の紅葉といえば香嵐渓が有名ですが、くらがり渓谷も紅葉の名所とのこと。

くらがり8景という景勝地を眺めながら山頂の本宮山を目指します。

写真3_2.jpgくらがり渓谷MAP

写真4_3.jpg渓谷沿いの林道を歩く

本宮山は三河富士と呼ばれる綺麗な形の山で、南側から登山道を登る道と北側から渓谷沿いを歩く道とありますが、紅葉の時期ということで渓谷沿いのルートを選びましたが、今年はとにかく紅葉が遅くてイマイチ...そして辛い事に山頂までずっと林道なのです。

「皆さん、今日は登山のアプローチだと思ってください。いや、林道トレーニングかな・・」

などと意味不明な事を言ってなんとか気持ちを盛り上げつつ山頂を目指します。

写真5_4.jpg山頂手前になると傾斜の強い林道に

「山登りに来たはずなのに・・」という皆さんの心の声が聞こえてきそうなほどの林道歩き。飽きてきたころに山頂に到着しホッと一息。

写真6_5.jpg本宮山山頂、一等三角点があります


写真7_6.jpg山頂からは三河湾が望めます

本宮山は、なんと山頂直下までスカイラインが通っており山頂から降りること5分でバス乗車です。

今回は宿泊のお宿でゆっくりしていただきたくて、1日目は行程の短い山を選びました。

「たまには登ったら終わりっていうのもいいですね。お疲れさまでした!」

写真8_7.jpgホテル玄関


写真9_8.jpgホテル横の蓬莱峡

宿泊の湯谷温泉は、渓谷沿いに温泉街があり蓬莱峡という景勝地になっています。

近くにはJR飯田線の湯谷温泉駅もあり電車でも来られる温泉地です。

ホテル到着後は周辺の散策に行かれたり温泉にゆっくり入ったりと皆さん思い思いに過ごされていました。

お楽しみの夕食は、想像以上に良い内容でとても好評。登山ツアーには珍しくのんびりゆっくりと食事を楽しみました。

写真10.JPGどれも美味しかった夕食


2023年11月15日(水)2日目

写真11_9.jpg朝からこのボリューム!

本来は朝食もゆっくり食べて宿でのんびりしたいところですが、本日の明神山は行程が長く鎖場・ハシゴもあるため、宿に無理をいって朝食を早めていただき出発。

バスを降りて林道を20分程歩くと乳岩コース登山口、ここからスタートして三ツ瀬コース登山口に降りていきます。

写真12.JPG綺麗な乳岩川沿いを歩く

始めは桟敷岩といわれる川床を歩き、次第に樹林帯の登山道になります。

「ああ、やっと普通の登山道だね!」との声が。昨日の林道歩きがそうとう堪えたようです(すみません)。

途中で乳岩一巡コースとの分岐に着きますが、今回は一周せずそのまま登山道を進みます。

写真13_10.jpg乳岩コースの地図

しばらくは樹林帯の登山道を登っていきます。朝早く平日ということもあり、ほとんど登山者はいませんが土日になると40台くらいは停められる駐車場がすぐ満車になるほど人気の山です。

この日、私達を追い越していく人達が何人もいましたが、目的は山頂ではないよう。

それが判明するのは、乳岩コース登山口から1時間程登った鬼岩と呼ばれる大きな岩がいくつもある場所に着いた時でした。

写真14_11.jpg
写真15_12.jpg鬼岩とクライマー

鬼岩はクライミングのゲレンデになっており、たくさんのクライマーが。

登っているクライマーの姿が見えると「おー!」「すごい!」と歓声が上がりました。

休憩がてら邪魔にならないよう気を付けて近くまでいって写真を撮るお客様達、ゆっくり見学したいところですが先に進みます。

写真16_13.jpg6合目から山頂を望む

胸突き八丁と呼ばれる急登を登ると6合目に到着。

ここでやっと山頂が見えてきます。

「わー、まだまだ山頂遠いね!」と言いつつ皆さん元気。

この6合目が分岐点となっており、ここから山頂までピストンし下山は違うルートを降りていきます。

ここで待機もできますが、皆さん足並みそろって元気なので全員で山頂方面へ。

写真17_14.jpg7合目から鎖場がいくも出てくる

7合目からはヤセ尾根、岩場、鎖場が出てくるので慎重に通過していきます。

皆さん慣れたもので説明しなくても一人ずつ間を空け、声を掛け合いながらサクサクと登っていきます。

写真18_15.jpg8合目ハシゴを登ると馬の背

写真19.JPG馬の背にて(下見時の写真です)

大きな岩場にかかるハシゴを登ると馬の背と呼ばれる岩の上に出ます。

両側切れ落ちた岩の上からは近くの蓬莱湖、遠くの三河湾が見え素晴らしい展望ポイント。

明神山で人気ある場所の一つですが、滑落しないよう気を付けて通過、9合目の急登を登りきると山頂到着です。

写真20_16.jpg明神山山頂

山頂の標識周辺は樹林に囲まれて眺望がイマイチですが、隣にある展望台に登ると素晴らしい景色が望めます。

写真21_17.jpg展望台からの景色(下見時の写真)

この日は高曇りで遠くの山は見えませんでしたが、天気が良いと南アルプスが良く見えます。

山頂でランチタイムをとり、再び馬の背や鎖場を通過して6合目まで戻っていきます。

写真22_18.jpg鎖の下りも慎重に

鎖場の下りは苦手な方もいますが、前後のお客様がフォローしながら順調に降りていきます。

いつものことながら、お客様同士協力し合って歩いてくださり本当に感謝です!

「皆さん、6合目まで戻ってきました。ここから、行きとは違うルートで下山していきます。まだまだ危険個所があるので慎重に行きましょう。」

そう、この先のルートは岩場の急降下や鎖場の他に、歩く人が少ないルートなので落ち葉が多く滑りやすいのです。

岩場とハシゴが連続したりしてまだまだ気が抜けません。

写真23_19.jpg下山しながら山頂方面を望む

写真24.jpg鎖場のすぐ後にハシゴ。上からは見えないので慎重に。

順調に5合目4合目・・・と下っていき2合目でやっと急降下や岩場が終わりホッとします。

ずっと樹林帯を下ってきましたが、2合目でやや景色が開けており明神山の雄々しい岩盤を望むことができます。

写真25.jpeg2合目からの景色

2合目からは傾斜もゆるやかになり、沢沿いの登山道を下っていくと三ツ瀬コース登山口に到着!そこから歩いて5分程の駐車場でバスがお出迎え。

写真26.jpeg登山口の看板


写真27.jpeg装備を解いてバスへ。お疲れさまでした!

鎖場やすれ違いなどで時間がかかるかもしれないと思いましたが、とても順調に降りてくることができ、温泉にもゆっくり浸かることができました。

「三ツ瀬明神山、楽しい山だったよ!」「いい山だね!」と言っていただき、私も自分の好きな山を皆さんと歩けて本当に楽しかったです。

奥三河周辺は楽しい山が他にもありますので、また良い山を紹介できればと思います。

今回ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!

【写真・文】朝妻照子
【写真】岡田裕美子


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