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まいたびブログ

毎日新聞旅行(東京)「まいたび®」公式ブログです。
国内・海外登山、講師同行「風来人」などツアーの添乗記やトピックス、「旅」の素晴らしさをご紹介するなかで、
旅を楽しむ心がふんわり広がっていく、そんなことを夢見ています。

安井と行く! 志々伎山と安満岳 しま山100選の2座に登る

2024年1月12日

こんにちは。安井です。
「安井と行く!」と銘打って催行させていただく、私にとって記念すべきツアー第一弾。
故郷・長崎県のしま山2座をゆったりとした行程でご案内させていただきました。
添乗でサポートしてくれるのは栗島美加さんです。


2023年12月13日(水)1日目
雲一つない青空のもと、長崎空港へ降り立ちました。
出迎えてくださった長崎周遊バスのドライバーさんの方言交じりのお話が故郷を感じさせます。
初日は、長崎県の中でも西の端にある平戸島に向けて移動&平戸市内観光です。
バスの車窓から左手に海、右手に山を見ながら北上していきます。
1977年に開通した平戸大橋を渡り平戸島上陸です。
日本で初めて西洋貿易が行われた城下町・平戸。
藩主・松浦家によって築かれた平戸の歴史とキリシタンの歴史関連の場所を見学します。

写真1 平戸城.jpg平戸城

写真2 ザビエル記念教会.jpgザビエル記念教会

教会を後にし「寺院と教会の見える風景」を見ながらホテルまで散策です。

写真3 寺院と教会の見える風景.jpg寺院と教会の見える風景

今回は平戸海上ホテルに2連泊。
温泉で温まったあと夕食です。

女将さん曰く、地産地消でまかなえるという地元の新鮮な材料を使った夕食は、とても美味しく、地酒も美味しく、皆様大満足!

写真4 1泊目の夕食.jpg1泊目の夕食


2023年12月14日(木)2日目
最終日が強風予報のため、当初の予定と山の順番を入れ替え、この日は志々伎山に登ります。
九州百名山であり、マグマが盛り上がって溶岩尖塔としてできたという山容が独特。
古くは女人禁制の霊山だったという信仰の山です。

バスで登山口の阿弥陀寺へ。
志々伎神社の鳥居をくぐり参道歩きからスタートです。
原生林の中を進んで行く苔むした参道はご神域を感じさせます。

写真5 志々伎神社参道.jpg志々伎神社参道

志々伎神社到着。
十城別王(とおきわけのみこと)を祀り、山頂の上宮に行くには、ひと昔前までは靴を脱いで登るほど神聖な場所とされていました。
登山道途中には草履置場という場所もあります。

写真6 志々伎神社.jpg志々伎神社(下見時撮影)

少し進むと岩場のロープ場が現れます。
地元の方が設置したロープは頭上や足元にあり、前後に注意し、声を掛け合って進みます。
山頂直下の急登を登り上げると山頂到着です。

写真7 岩とロープ場を慎重に.jpg岩とロープ場を慎重に

山頂にある箱には野子町作成の記念の木札が入っていて、一つずついただいて帰ります。

写真8 登頂記念の木札.jpg登頂記念の木札

360度の展望が広がり、のんびりしたいところですが、山頂狭く全員入るといっぱいいっぱい。
そして、雨がぽつりぽつりと落ちてきました。
写真の撮影を済ませ下山開始です。

写真9 志々伎山山頂.jpg志々伎山山頂

山頂から少し下ると樹林帯なので雨はさほど気になりません。
登ってきた道を気を付けて下り、神社の軒下をお借りしてお昼ご飯を済ませます。
少し雨に濡れた参道を下りきり、無事下山完了。
午後には雨が降りだすという予報通りで、山頂でもゆっくりできず予定より早く、昼過ぎには山行終了です。
バスを少し走らせ、尖がった山容を見に行きます。

写真10 野子湾から見る志々伎山.jpg野子湾から見る志々伎山

このままホテルに戻るには早く、「臨機応変にいきましょう」というドライバーさんのお言葉に甘え、
切支丹資料館、紐差教会、松浦史料博物館、オランダ商館と寄り道観光しながらホテルに戻りました。
みなさん、すっかり平戸通です。
平戸が気に入ったからまた来たいという嬉しいお言葉もありました。
2泊目の夕食は更にグレードアップ?!

写真11 美味しいお食事に舌鼓.jpeg美味しいお食事に舌鼓


2023年12月15日(金)3日目
この日は安満岳(やすまんだけ)に登ります。
「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産登録され、山頂には加賀国より分霊されたとされる白山比賣(しらやまひめ)神社が鎮座。
安満岳の山頂にある石塔(「薩摩塔」)と自然石による石祠が「安満岳の奥の院様」と呼ばれて隠れキリシタンの信仰対象とされました。
山の後は同じく構成遺産である隠れキリシタンの里「春日集落」も散策します。
白山比賣(しらやまひめ)神社の旧参道登山口、一の鳥居からスタートです。

写真12  安満岳旧参道登山口.jpg安満岳旧参道登山口

大き目の石や石の階段が残る少し荒れ気味の歩きにくい道を進みます。
この日は強風で気温が20℃位まで上がるという予報。
日差しのない樹林帯ですが、12月だというのに蒸し暑く、汗を流しながら登っていきます。
三の鳥居から先は裸足参りとよばれる石畳です。
昔は裸足で参ったそうですが、登山靴で滑らないように気を付けて。

写真13 裸足参りの石畳.jpg裸足参りの石畳

白山比賣(しらやまひめ)神社到着。

写真14 白山比賣(しらやまひめ)神社.jpg白山比賣(しらやまひめ)神社

神社の後ろ側が安満岳の山頂と奥ノ院様です。

写真15 安満岳山頂 奥ノ院様.jpg安満岳山頂 奥ノ院様


山岳仏教勢力がキリスト教布教を図る宣教師と敵対した西禅寺跡

写真16 西禅寺跡.jpg西禅寺跡

下山は綺麗に整備された道を下りゴールです。
バスに乗り、春日集落に移動します。
春日集落では古民家を改修し案内所として開設された「かたりな」で集落や隠れキリシタンについての説明を聞きます。
そして、離れの隠居部屋で昼食タイム。
ここでは住民の方の手作り「かんころ餅(さつまいものお餅」やお漬物にお茶など温かいおもてなしを受け、お話を聞き、ほっこりとしたひと時を過ごしました。

写真17 おもてなしのお茶と手料理.jpgおもてなしのお茶と手料理

時折落ちていた雨も上がり、キリシタン墓地遺跡「丸尾山」に登り美しい棚田の風景と共に安満岳を望みます。

写真18 棚田と安満岳.jpeg棚田と安満岳

季節を変えて、水が張られた棚田や、稲が育ち緑色になった棚田の風景も見てみたくなりました。
希望者のみ棚田の少し上まで歩いてみました。
以前は登られていたという春日集落から安満岳に続く登山道の入り口がありました。
ここからも登ってみたいものです。
こちらで平戸島での予定は終了です。
帰りの飛行機は最終便で、まだまだ時間はあります。
バスに乗りこみ、もう少し立ち寄りながら長崎空港に向かいます。

石岳展望台は映画「ラストサムライ」の冒頭シーンの撮影地でもある夕陽スポット。
九十九島と共に、遠くに前日登った志々伎山も見ることができます。

写真19 石岳展望台から見る九十九島.jpg石岳展望台から見る九十九島

私が暮らした佐世保市を少しだけ、石岳展望台とバス車窓からの風景をご紹介させていただきました。
大村温泉ゆの華で入浴と夕食(長崎ちゃんぽん)を済ませ空港到着です。
最後の最後に飛行機遅延で羽田空港到着が遅くなり、終電に間に合わなくなる方もいて申し訳なかったのですが、無事楽しく美味しく3日間のご案内を終えることができました。

ご参加いただいた皆様、臨機応変な対応で満喫させてくださったドライバーさん、添乗の栗島美加さん、企画を形にしてくださったまいたびの皆様、誠にありがとうございました!

また、しま山や九州の山企画をご用意してお待ちしています!

【写真・文 安井美和】
【写真 栗島美加】


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